この記事は、永松茂久『喜ばれる人になりなさい』~母が残してくれた、たった1つの大切なこと~を紹介します。
この本は、永松さんが、ご家族、特にお母さんの教えに影響を受け、ベストセラーを生むまでの道のりが語られる一冊。
「仕事に迷いがある」「自分の肯定感を高めたい」「自分を見つめ直したい」
と思っている、あなたの心に響く言葉が見つかります。
『喜ばれる人になりなさい』とは?
永松茂久さんは、人に好かれる話し方のコツを説いた ベストセラー『人は話し方が9割』の著者としても有名。
『人は聞き方が9割』なども読まれたことがあるかもしれませんね。
広さ3坪のたこ焼き屋さんを皮切りに、飲食業・人材育成事業・執筆業と幅広いキャリアを重ねられています。
そんな永松さんの、原動力・原点になっているのが、お母さんからの大切な教え。
『喜ばれる人になりなさい』には、永松さんに強い影響を与えた数々の言葉が散りばめられています。
仕事に向き合う姿勢、そして人としての大切な心構えを、あらためて考えさせられる1冊です。
この本に出てくるエピソードからは、温かい空気感も、お母さんの人柄も伝わってきます。
お母さんはとても行動的で豪快、でも優しく、人間味豊かな人なのだろうと、勝手に想像しています。
大切にしている母の言葉
『喜ばれる人になりなさい』にでてくる数々の言葉は、平凡ですが温かさが感じられるものばかり。
その中から、気になった言葉を3つをピックアップしました。
「おかげさま」という神様
まず最初の言葉は、「おかげさま」という神様。
子供時分の永松さんとお母さんとのエピソードとしてプロローグにでてきます。
あなたのそばには目に見えるたくさんの神様がいる。
喜ばれる人になりなさい Kindle版 p.8より引用
それはね、『おかげさま』っていう神様。
その「おかげさま」の存在を忘れたらダメだよ。
そしてね、いつかあなたが誰かの「おかげさま」になるの。
「おかげさまで・・・」とよく言いますが、単なる挨拶の決まり文句として、時には少し皮肉を込めた意味で使うことが多くないですか?
しかし、このエピソードでの「おかげさま」は、本当に感謝の意味を込めた言葉です。
会ったことがなくても、みんな自分の「おかげさま」という神様なんだと感謝する。
簡単な言葉ですが、純粋で奥が深いと感じませんか?
「自分だけの力で生きてきた!」とまでは思わなくても、誰かのおかげで日々の生活が送れていることを忘れがち。
だからこそ、なにげなく「おかげさまで・・・」と言うのではなく、純粋な感謝の意味を心に留めておきたいと思うのです。
逆三角形のピラミッド
ちょっと唐突ですが、職場の上司や部下のことを「上の人」「下の人」という言い方をしませんか?
単に役職の上下を指して使っているのだとは思いますが、年齢のことならともかく、この言い方が好きではありません。
人としての関係は、本来「上」とか「下」とかの区別はない、と改めて感じた言葉です。
「あんたみたいな人を一番多く育てた人が日本一のメンターなんだろうね」
喜ばれる人になりなさい Kindle版 p.196/p.197より引用
組織のピラミッド表を見ても「このピラミッドは本来逆三角形なのにね」と言う。
母にとってリーダーやメンターというのはトップに立つ人ではなく、
「 一番土台になることができる人」という意味だったのだ。
一般的にメンターやリーダーと呼ばれる人は影響力も大きく、その言動にも注目が集まります。
これに対し、リーダに影響を与えたであろう人の多くは、もしかすると本人ですら影響を与えたことに気づかないことがあるほど、表からは見えません。
このように、目立たないけれど居なくてはならない存在。
誰かの「おかげさま」になる「一番土台になる」人とは、こういう人なのではないですか。
「上の人」「下の人」ではなく、お互いに「おかげさま」の気持ちが大切です。
だから、立場を利用して威張るとか、「あいつは俺が育てた」なんて裏で言うようでは、本当のトップにも、本当の土台にも決してなれないのでしょうね。
喜ばれる人
最後に、本書のタイトルにもなっている「喜ばれる人」。
「喜ばれる人」とはどういう人のことをいうのでしょうか。
「喜ばれる人になりなさい」というのは、自分を捨てることでは一切ない。
喜ばれる人になりなさい Kindle版 p.295/p.297より引用
人の目ばかりを気にして自分を生きていない人は、究極的に人を愛することはできない。
そうではなく、喜ばれるとは、自分の声を聞くということ。
「喜ばれる人になりなさい」とはつまりは「自分の人生を生きなさい」ということ。
どうすれば「喜ばれる人」になれるのか、誰かの「おかげさま」になれるのか。
決まった方法を誰かが教えてくれるわけではありません。
だから、何をどうするかを自分で考えて自分の意志で実行することが、「喜ばれる人」になれる唯一の方法なのでしょう。
しかし、すべての人に喜ばれようと考えても到底無理、いつまでたっても前に進めないです。
それよりもまず、身近な人が喜んでくれることを、しっかりと考えませんか?
身近な人に対しては、慣れや甘え、そして少しの諦めもあって、真にその人が喜ぶことを考えていないのかも・・・。
でも、今からでも遅くはないと思います。
その人の「おかげさま」になれたなら、その先に多くの「おかげさま」に出会えそうに思います。
おわりに
『喜ばれる人になりなさい』で語られている言葉のひとつひとつが、まさに「おかげさま」です。
この言葉から人生の教訓を学ぶこともできれば、家族とのつながりを考えることもできます。
自分が「おかげさま」になれているのか、なれていないのか。
もしかすると知ることはできないのかもしれません。
でも、自分が「おかげさまで・・・」の気持ちを忘れず持ち続ければ、きっと自分も誰かの「おかげさま」になれているはずだと思いたいですね。
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