『夢をかなえるゾウ』全5巻のここが面白い

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あなたは『夢をかなえるゾウ』シリーズを読んだことがありますか。

シリーズ累計で430万部を突破しているベストセラー作品です。

書店で見かけたことがあるのではないでしょうか。

この本は、関西弁をしゃべる神様「ガネーシャ」と仲間の神様が、どこにでもいそうな一人の人間を成功に導く物語。

主人公の成長に合わせて「ガネーシャ式」と呼ぶ課題を与え、夢の実現を強力にサポートします。

自己啓発としてタメになり、小説としても面白い。

成長するために必要な教えが詰まった『夢をかなえるゾウ』の魅力を紹介します。

目次

普遍の教えが詰まった自己啓発書としての魅力

一般的な自己啓発書の中には、正論や理想論的で具体性に欠けるものや、時に理解が難しいもの、言葉は悪いけれど、なんとなく胡散臭いものもあるような気がします。

『夢をかなえるゾウ』で与えられる課題は誰にでもできる行動ばかり。

しかも、その課題の意味と効果を、前後の多少ドタバタした物語もからめて、ガネーシャという個性的なキャラクターが具体的に語ってくれることで、すんなりと頭に入ってくる。

これが、自己啓発書としての『夢をかなえるゾウ』の最大の魅力です。

普通の自己啓発書のような文章だけでは、それが納得感のあるものだったとしても、今一つ心に響かない時もありますよね。

ただ、この本に出てくる成功するための法則(ガネーシャの課題)は、はっきり言って新しいものではありません。

ガネーシャの課題

「決めたことを続けるための環境を作る」

「人の意見を聞いて直す」

「自分の考えを疑ってみる」

「大きな夢に向かう小さな一歩を、今日踏み出す」

「自分と違う分野・文化の人と話す」

など、自己啓発書によく出てくるものばかり。

ですから、この本から何か新しい画期的な成功手段が得られるかといえば、そうではありません。

そもそも、そんなに簡単に誰もが成功できるような法則なんかありませんが、いろいろな本に出てくるということは、多くの人が実践して成功のキッカケとなった、普遍的な方法だと言えます。

ガネーシャの課題をすべて実行できなくても、あなたの心に刺さった課題だけでも実行すれば、得られるものは多いはず。

ガネーシャの課題が、いい意味で単純であるからこそ、様々な場面に応用して活かせるのではないでしょうか。

でも、どんな自己啓発書でも同じですが、読んだだけではダメ。

実際に行動をおこし、それを継続してこそ、ガネーシャの教えが生きてきます。

物語に入り込める小説としての魅力

『夢をかなえるゾウ』のストーリーはある意味単純です。

扱うテーマは「仕事」「恋愛」「お金」「家族」など、巻ごとに異なりますが、ストーリー展開はシリーズ通して同じです。

「夢をかなえるゾウ」のストーリー

・悩みや希望を持ちながら、かなわずにいる主人公のもとにガネーシャが現れる

・ガネーシャのムチャぶりに振り回されながら課題に挑戦

・課題をこなす中で、時には反発しながらも、自ら考え・気づき、徐々に成長していく

・ガネーシャが去った後も、教えにしたがって行動を継続することで、夢がかなう

笑いあり、涙あり、時にはホロっとさせる。

ハチャメチャな展開もありますが、最後はハッピーエンドとなる心が温まる物語です。

主人公はどこにでもいそうなごく普通の人、物語の中で起こる日常の出来事も、誰にも経験がありそうな身近で平凡なエピソードなので、自分もその場にいるような感覚になります。

神様が夢をかなえる手助けをするという、非現実的な物語ながら、エピソードのひとつひとつが自分と重なる部分もあり、現実に起こっているかのように物語に入り込めるところが、小説としてのこの本の魅力です。

現実にはガネーシャはいませんが、あなたの周りにも、ガネーシャと同じように困ったときに助けてくれたり、アドバイスをくれたりする人、仲間がいるはず。

現実にいるその人をガネーシャと置き換えて読み進めると、物語がより身近に感じられると思います。

また、ガネーシャから出される課題は、単に一つのエピソードになっているのではなく、ひとつの課題が伏線となって後々の課題につながり、きちんと回収されますので、最後まで面白く一気に読めてしまいます。

神様キャラが強烈

『夢をかなえるゾウ』シリーズの物語になくてはならないのは、ガネーシャをはじめとする神様連中です。

そろいもそろって豪快で無茶苦茶。

想像もできない行動で周囲を驚かせるし、ドン引きさせるし。

それでいて、実はとてもやさしく、ここぞという時にはビシッとキメル。

さずが神様と言える、まっとうな教えも与えてくれます。

そんな神様の中でも、ほぼ全巻に登場するのが、「ガネーシャ」「お釈迦様」「貧乏神」です。

ガネーシャ

ゾウの姿をしたインドの神様ですが、なぜか関西弁をしゃべります。

たばこは吸うし、めちゃくちゃ食べるし、あんみつが大好物。

歴史上の人物や世界の有名人を、「くん」「ちゃん」付けで呼び、自分が育てたと豪語する神様です。

「ほんとに神様なんか?」

「ガネーシャの教えを信じてもいいのか?」

と疑いたくなるような行動も多々ありますが、ガネーシャ曰く、それも夢をかなえさせるための意味ある行動なのです。

釈迦

『夢をかなえるゾウ』シリーズ全巻に登場するガネーシャの親友。

ガネーシャの現れるところに、まるで後をつけてきたかのように顔を出し、一緒にムチャをします。

ガネーシャに嫌われることが何よりもイヤで、ガネーシャの言うことには常にYes、絶対服従です。

偉大なお釈迦様なのに、ガネーシャにこき使われているだけにも見えますが、ここぞという時には「時間を止める」得意技でピンチから救ってくれます。

自分を衰弱させる荒業を躊躇なく繰り出せるのも、ガネーシャとの強い信頼関係のなせる業かも。

貧乏神

「金無幸子」という名を持つ女性の貧乏神。

貧乏や人の不幸が大好きで、「借金」「ヤミ金」「赤字」といったネガティブワードに嬉しそうに反応します。

もちろん贅沢なものは大嫌いで、幸子さんにとって魅力的な商品がずらっと並ぶ100円ショップでさえも、もったいないと言って買い物しない、根っからの貧乏性。

冬でも、いつも薄い服一枚ですごし、長く伸ばした髪がマフラー代わりという徹底ぶりです。

最初は貧乏な人に憑く貧乏神として登場するのですが、ひょんなことから人間として生活することになる、ちょっと特殊な神様です。

『夢をかなえるゾウ』全巻要約 どこから読む?

現在までに1~4そして0と全5巻が刊行されている『夢をかなえるゾウ』シリーズ。

各作品の内容をまとめて紹介します。

各巻は400ページ以上、0巻は500ページもあるので、読むにはそれなりに時間が必要ですが、読みだすと面白く、なかなか途中でやめられません。

物語は1作ごとに完結していて、それぞれテーマがあるので、気になった巻を選んで読んでもOKですが、たまに、前作のエピソードが続編で出てくることもあるので、小説として楽しむなら、1→4→0と、刊行順に読み進めるのがオススメです。

『夢をかなえるゾウ1』

「自分を変えたい」と何度も思いながら、何も変われずにいる平凡な男性サラリーマンが本作の主人公。

ひょんなことから、有名人や成功者が集まるパーティーに主人公が紛れ込むところから物語が始まります。

そのパーティーで見た煌びやかな光景と、今の自分があまりに違うことに愕然とし、またまた「変わりたい」と願ったところにガネーシャが姿を現します。

「自分、変わりたいの変わりたないの?どっち?」

「覚悟でけてる?」

と問うガネーシャ。

よくわからないながら、彼はガネーシャが出す課題に取り組むことになります。

最初は半信半疑で課題に取り組むのですが、課題をこなしていくうちに、

「これまで自分が変われなかったのは、思うだけで何も行動しなかったからだ」

ということに気づき、自分のやりたいことを見つけて徐々に成長していきます。

『夢をかなえるゾウ2』ガネーシャと貧乏神

本作の主人公は、売れないお笑い芸人「西野勤太郎」。

お笑い芸人になる夢を捨てきれず、脱サラして芸人になったものの、8年たっても全く芽が出ません。

そろそろダメかなと思ったとき

「ワシとコンビ組まへん?」

と声をかけてきたのがガネーシャ。

そこに、釈迦、貧乏神の幸子さんも加わり、日本最大のお笑いの祭典「ゴッド・オブ・コント」での優勝をめざして、3人(?)に振り回される日々が始まります。

本作では、1作目のようにガネーシャから具体的な課題はあまり示されません。

でも、ガネーシャ、釈迦、幸子さんの、ひとつひとつの言葉からヒントを掴み、もがきながらも「才能」や「お金」「幸せ」とは何なのかを、自分で深く考えて成長していく物語です。

本作からの一文を、本ブログの「ほんのひとこと」でも紹介しています。

あわせて読んでください。

『夢をかなえるゾウ3』ブラックガネーシャの教え

シリーズ第3弾の本作は、「彼氏もほしい、お金もほしい、世界一周もしてみたい!」というOLが主人公。

シリーズで唯一、女性が主人公の物語です。

ある日、占い師に自分のことをズバリ言い当てられ、勢いで高額なガネーシャ像を買ってしまいます。

「これで変われる、なんでも手に入れられる」

とありえない夢を見ていたところに、ガネーシャ登場。

そして現実を突きつけられます。

実は、その占い師はインチキ、ガネーシャ像も偽物。

だまされたと知った彼女はガネーシャに助けを求めるのです。

そこでいつものセリフ、

「で、自分、覚悟でけてるか?」

ここからガネーシャの課題をクリアしていくことで、「仕事」とは何か、本当に自分が手に入れたいものを手にするために大切なことを学んでいくことになります。

第2作「ガネーシャと貧乏神」でも登場した釈迦と幸子さんも交えて、悪銭苦闘の連続ですが、今作ではそれに加え、ガネーシャが進化して(?)ブラックガネーシャとしても登場。

いつもの課題が、もっとブラックになっていきます。

『夢をかなえるゾウ4』ガネーシャと死神

本作は、家族を愛する平凡なサラリーマンが主人公。

彼は、思いもよらない宣告を受けます。

「余命3か月」

突然の宣告を信じられない彼のもとに現れたガネーシャ。

「残りの時間、どう使うか決めたんか?」

と言うガネーシャに、「妻と娘のためにお金を残したい」と伝えます。

そこから、残された3か月、自分に何ができるのかを必死で考え、ガネーシャの課題を実行していきます。

課題を通して、「生きるということ」「死ぬということ」に正面から向き合います。

残される家族のために頑張る彼ですが、実は、彼が知らないところで、もう一つの物語が進行していました。

それは・・・。

本作では、「生」と「死」はもちろん、「家族」についても、深く考えさせられる物語になっています。

『夢をかなえるゾウ0』ガネーシャと夢を食べるバク

本作でガネーシャが現れるのは、前作までとは少し違った主人公です。

前作までは、「自分の夢をかなえたい」「自分を変えたい」と願いながら、なかなかうまくいかない主人公でしたが、今作では、そもそも「かなえたい夢がない」という男性。

ごく平凡はサラリーマンですが、職場でのパワハラがイヤで仕方がないのに、会社を辞める決心もつかない、夢がないばかりか、「夢ってほんとに必要なの?」と言う若者です。

そんな主人公に、

「夢が、ない・・・・やて?」

と愕然としながらも、「夢とは何なのか」「なぜ夢が必要なのか」というところから、ガネーシャが教えを授けます。

「夢をかなえる」ための教えではなく、「夢をみつける」ことをサポートする。

ガネーシャにとってもチャレンジです。

でも、そこは夢をかなえるスペシャリストのガネーシャ、適切なアドバイスで本当の夢をみつけさせます。

また本作では、前作までにはないガネーシャの生い立ちにも触れ、どうして人間の夢を叶えようと全力でサポートするのか、その理由も語られています。

おわりに

『夢をかなえるゾウ』は第1巻が2007年に発行され、その後数年おきに全5巻が刊行されました。

これまで何度か読み返していますが、何度読んでも面白さは変わりません。

そして自己啓発としてもタメになる。

落ち込んだ時に読むと、ちょっと勇気がもらえたり、気持ちが楽になる物語となっています。

各巻20個前後の課題がガネーシャから与えられますが、日々の生活にも取り入れやすい課題ばかりです。

今の自分に不足しているなと思う部分があれば、あなたも実際に行動に移してみてください。

きっと何かが変わるはずです。

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