「本の読み方がわからない」「内容を理解したつもりでも活用できない」と思ったことはありませんか?
本記事では、そんな時に読みたい、「読書法」の本を3冊紹介します。
たくさんある読書ノウハウの中から、自分に合った方法を見つけるのは、ほんとうに難しいですが、
「何の目的で読書をするのか」
「どんなジャンルの本を読みたいのか」
あなたの目的に合った読書法を探す参考にしてください。
この読書法が参考になる
ここで紹介する読書法の本は、速読トレーニングのようなテクニックが書かれた本ではありません。
すばやく情報収集するための読み方が「速読」だとすると、ここで紹介する本に書かれているのは、じっくりと読んで、著者の意図や考え方を自分なりに理解し、得られた知識を有効活用するための方法です。
この3冊を読めば、「読書をするうえて大切なことは何か」「どのような読み方が効果的なのか」が理解できます。
『アクションリーディング』赤羽雄二(著)
1冊目は、赤羽雄二著『アクション リーディング』です。
キーワードは、「受け身ではなく、攻めの読書」
単なる暇つぶしの読書ではなく、仕事やプライベートの充実に直接つながる=「攻めの読書」です。
・「本を読む優先順位」をあげで、読書時間を確保する
・読書の目的を意識する
・本からのインプットではなく、アウトプットを重視する
この本には、読書法だけでなく、「読書のメリット」や「本の選び方と活用方法」についても書かれていますので、順を追って読むことで理解しやすい、具体的な内容となっています。
書かれているノウハウは難しいものではありません。
あなたの習慣や読書に対する考え方を少し変えることで実現できる方法ばかりですので、すぐに試す価値あり。
「今よりもっと本を活用したい」と思うなら、読書の質をあげることが効果的です。
『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』羽田康祐(著)
2冊目は、羽田康祐著『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』です。
ビジネス書を対象として「知識の運用能力を身につける」ための読み方が解説されています。
この本の最初で示される読書の方程式は、
「あなたの結論=視点×法則」
単に「知識を覚える」のではなく、この「視点」と「法則」を意識してビジネス書を読むことで、「知識の運用能力」を身につけることができます。
・何を考えるべきか?=「視点」を発見しながら読む
・どう考えるべきか?=「法則」を発見しながら読む
・「法則」を別の事柄に応用して「具体化」する
仕事に役立てようとビジネス書を読んでも、いまひとつ活用できない。
そのように感じることはありませんか?
実際の仕事では、本に書かれている事柄と全く同じシチュエーションの方が少ないので、本から得た知識が、そのままでは使えないことが原因かもしれません。
この本を読んで、ビジネス書に書かれているノウハウや考え方を、自分の身近にある具体的な事柄に当てはめて応用する力が大切だということが、実感できました。
解説されている読書法を実践することで、1つの知識を様々な分野に使えるようになる「知識の運用能力」が高められると思います。
『本の読み方 スロー・リーディングの実践』平野啓一郎(著)
3冊目は、平野啓一郎著『本の読み方 スローリーディングの実践』です。
「速読」の対極にある「スローリーディング」の方法とその効果を教えてくれます。
スローリーディングの基礎、テクニックを示した後、実践編として、夏目漱石、森鴎外、三島由紀夫といった有名作家の小説から一部を引用して、それをどのように読めば良いかが解説されています。
「スローリーディング」とは、文字通り「本をできるだけ時間をかけてゆっくりと読むこと」。
平野さんは「本を価値のあるものにするかどうかは読み方次第」だと言います。
価値あるものにする読み方が「スローリーディング」です。
・一節の文章に込めた作者の工夫を見落とさない
・作者の意図を考えながら読む
・文章の違和感に注意する
この本は、単にゆっくり読む方法を解説しているのではありません。
小説を本当の意味で味わうには、一言一句を注意深く、時にはページを戻って読み返すことも必要で、そのため結果的に一冊を読むには時間がかかるのだ、ということです。
「速読」技術に限らず、近頃は効率よく早く読むことがもてはやされているような気もしますが、じっくりと読むことで得られるものの大きさに気づかされる内容です。
旅行は、行ったという事実に意味があるのではない(よくそれを自慢する人もいるが)。
本の読み方 Kindle版P20 より引用
行って、どれくらいその土地の魅力を堪能できたかに意味がある。
読書もまた同じである。
ある本を速読して、つまらなかった、という感想を抱くのは、忙しない旅行者と同じかもしれない。
スローリーディングは「五年後、10年後のための読書」である、とも書かれています。
読むのが遅いことにコンプレックスを感じる必要はありません。
スピードなんか気にせずに、じっくり、味わうように読めば、その1冊から得たものが、後に何倍にもなって帰ってくるんだと思わせてくれます。
読書法のまとめ
どの本も、独自の視点で書かれた読書法の解説書で、著者によって、読書に対する様々な視点・考え方があると、あらためて感じました。
ビジネス書と小説では、読み方が変わると思いますが、共通するのは「考えながら読む」ことの大切さ。
「疑問」「仮定」「想像」しながら読むことで、効果的に知識が得られたり、物語をより楽しめたりできるのだと思います。
もっと本を活用したい、効果的な読み方を知りたいのなら、ここで紹介した3冊の読書法が参考になるはずです。
ぜひ、あなたの読書スタイルや思考に合った読書法をみつけてください。