この記事は、澤 円『やめるという選択』を紹介します。
知らず知らずのうちに蓄積され「コスト化」した、「ヒト」「モノ」「コト」。
この本からは、ダラダラした付き合いから自分を解放し、豊かな時間を手に入れるための「やめる」方法が見つかります。
『やめるという選択』はどんな本?
自分のやりたいことを思い通りにやって、毎日を送りたいですよね。
でも、こんなシンプルなことが実践しようとすると、なかなか難しいのです。
やりたいわけでもないけど、やらなければ・・・
慣習だから・・・
周りもやっているし・・・
中には煩わしいと思いながらやっていることもありますよね?
あなたにも、なんとなくやっていることが増えていった、という経験があるのではないでしょうか。
こんな煩わしさから解放され、もっと自分の思うように生活できれば、こんなに良いことはないですよね。
少しでもそんな状態に近づける方法が「やめる」こと。
『やめるという選択』には「やめる」ための具体的な考え方、方法が示されています。
『やめるという選択』のポイント
『やめるという選択』のキーワードは、「埋没コスト(サンクコスト)」と「自己中戦略」です。
自分にとっての「サンクコスト」を見つけ、「自己中戦略」で本当にやりたいことに集中する。
そのために必要なのが「やめる」ことなのです。
サンクコスト
「サンクコスト」とは、そもそも経済学の概念です。
ある行為に対して、どんな意思決定をしても回収できない費用のこと。
「せっかく〇〇したのだから・・・」と表されるような事柄です。
よくありますよね。
「せっかくここまで費用を掛けたのだから」とか「せっかく苦労して手に入れたのだから」とか。
この「サンクコスト」に囚われてしまうと、途中で「やめる」ことがなかなか難しいのです。
そして、ますますコストがかさむ、他にやるべきことができない、という悪循環です。
普段の生活でも、なんとなくやっていること、特に考えずに前と同じようにやっていることの中に、「サンクコスト」が潜んでいるかもしれません。
しかも、よく注意しておかないと、その事柄が「サンクコスト」であること自体に気づかない。
そしてそのまま、自分の重しになっていくのです。
知らず知らずのうちに、自分の周りが「サンクコスト」で埋め尽くされ、本当にやりたいことが覆い隠されます。
だから、何が自分にとっての「サンクコスト」かを知ることがとても大切。
これがわからなければ、正しい判断もできず、いつまでも縛られてしまいます。
自己中戦略
「自己中」、どちらかというと、ちょっとネガティブなイメージの言葉です。
「なんでも自分中心に考える」とか「自分勝手」とか。
でも、澤さんが示す「自己中」は、「自分のコントロールできることに集中する」ということ。
他人のことは考えず自分の好きなようにやる、ということではありません。
現実には、自分でコントロールできない事柄が山ほどあると思います。
でもなぜか、コントロールできる、コントロールすべきと思い込んでいることってありませんか?
どんなに悩んだり、もがいたりしても、自分でコントロールできない事柄は、結局自分では解決できないのです。
だから、これも自分にとっての「サンクコスト」だということです。
自分にコントロールできないことで振り回されるのは、自分が苦しくなるだけ。
そうであれば、自分がコントロールできる、自分のやりたい事柄に集中する。
このシンプルな考え方が「自己中戦略」です。
豊かな時間を手に入れる
「サンクコスト」を見つけ、やりたいことに集中するためのキーポイントが「やめる」こと。
「やめる」ことで、豊かな時間を手に入れることができるのです。
- 当たり前に行ってきたことを「やめる」
- 他人の考えを軸にすることを「やめる」
- 無駄なことを「やめる」
周りと同じだから、流行っているから、そんな理由でなんとなく選択するのはやめて、ありたい自分になるために自分で考えて選択しましょう、と澤さんは言います。
そして、ありたい自分になるためには豊かな時間が必要。
「モノ・時間・人間関係」の選択も、自分にとって豊かな時間が得られるかどうかを判断基準にすればいいのでは?
豊かな時間が得られないと思うなら、「やめる」でいいのです。
おわりに
自分のやりたいことだけに集中して、それ以外は「やめる」と判断をする。
良い方法だとわかっていても、最初の一歩が踏み出せないことってありますよね。
最初は勇気が必要かもしれません。
何かの不都合が伴うかもしれません。
続ける方が楽なのかもしれません。
でも、実際に「やめてみる」価値は大きいのではないですか?
澤さん曰く、無駄なことを一気に「やめる」と考えるから難しい。
そうではなく、自分に必要なものを「選ぶ」、そして選んだ事柄の比率を徐々に増やす。
こうすれば、自然に「やめる」比率も大きくなるのです。
このヒントを元に、自分なりに「やめる」ことを考えると、大切なことが見えてくると思います。
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