この記事は、スペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』を紹介します。
あなたは「自分を変えること」に積極的ですか?
日常のちょっとした変化から世の中の大きな変化まで、常にいろいろな「変化」が起こりますよね。
そんなとき「この変化に自分はどう対応すべきなのだろう?」と考えたことはありますか?
日々の生活の中で当然のように変化する物事に対し、誰しも何かしらの判断をしているはず。
『チーズはどこへ消えた?』を読んで、あなたの考えや行動を整理して、振り返ってみませんか。
きっと良い「キッカケ」や「ヒント」がつかめると思います。
『チーズはどこへ消えた?』
「チーズはどこへ消えた?」は、世界中で読まれ、日本でもベストセラーとなりました。
この本は、クラス会に集まったクラスメートの1人が、『チーズはどこへ消えた?』の物語を語ることから始まります。
そしてその物語について、自分の気付きや得られた教訓をディスカッションする、という内容です。
物語のメインとなるのが、2人の「小人」と2匹の「ネズミ」
この物語での小人とネズミの行動を通して、「変化」にどのように対応すべきなのかを考える。
そのキッカケが得られる本です。
『チーズはどこへ消えた?』の物語
2人の小人「ヘム」と「ホー」、2匹のネズミ「スニッフ」と「スカリー」が「迷路」の中で「チーズ」を探します。
2人と2匹はチーズを求めて迷路を探し回り、無事にチーズを発見するのですが、喜びもつかの間、ある日そのチーズがなくなってしまいました。
その時、それぞれどのように反応して行動するのか。
- 「ヘム」は決して変化を認めようとしません。
- 「ホー」は考えた末にうまく変化の波に乗ろうとします。
- 「スニッフ」はいち早く変化を嗅ぎ付けます。
- 「スカリー」はすぐに行動に移します。
それぞれの考え・行動の結果がどうなるのか。
この物語での「チーズ」は、私たちが生きるうえで手に入れたいもの「仕事」「家族」「お金」などの象徴。
そして「迷路」は、そのチーズを探し求める場所、「社会」「会社」「家庭」などです。
「小人」と「ネズミ」の行動から、普段の自分の行動を振り返ります。
『チーズはどこへ消えた?』のメッセージ
この物語全体を通したメッセージは、
「変化」はいつでも誰にでも訪れるもの。
変化に柔軟に対応して自分の意識を変えることで行動が変わる。
そして、新しいものを手にすることができる。
失ったもの・変化したものにいつまでもこだわって、現状に留まっていてダメ。
何も得られないばかりか、逆にリスクがある。
物事を複雑に考えずシンプルに考えて、柔軟で素早い行動が必要だと説いています。
なんでも変えることが良いこと?
『チーズはどこへ消えた?』では、チーズが無くなるという「変化」に柔軟に対応して自分自身の意識を変えることで、新しいチーズを手に入れることができる、と説かれています。
柔軟に意識を変える大切さは理解できます。
その通りだと思います。
でも、「どんな時でも、なんでも変えることが絶対的に正しい」のでしょうか?
変えなければならないもの(とき)と、変えてはならないもの(とき)があるはず。
現実には、どんなに探し回っても望んだチーズが見つからないこともあるでしょう。
探し方が間違っていたり、探しているもの自体が違っていたりするかもしれません。
だから、変わる勇気が大切であるとともに、時には留まる勇気も必要でしょう。
途中で方向転換することも必要だと思います。
この本でも、単純に「変わらなければならない」と説いているわけではないと思います。
直接的には書かれていませんが、変えるべきものはさっさと変える、変えてはならないものは決して変えない。
こんな「変化」に対する、自分の判断基準を柔軟に持つこと、そして、実際に行動することが大切なのだと、教えてくれているような気もします。
おわりに
誰もが2人と2匹のような要素を併せ持っているのだと思います。
いつも変化を拒むわけでもなく、いつも同じ方向に進むわけでもありません。
何を「変化」と捉えるかも人によって異なります。
見る人や状況が異なれば、それぞれに捉え方が違うことは当然のことです。
それなのに、「自分で考えもせず」「行動も起こさない」人がいたりしませんか?
単に周囲に同調して「変化することが大事だ!」とか言う人がいたりしませんか?
これは全く意味がありませんよね?
大切なことは、「変化」への準備と対応を自分自身で考え・判断し・行動することなのだと思います。
物事をあまり複雑にせず、できるだけシンプルに考えて、行動できればいいですね。
『チーズはどこへ消えた?』は、たった100ページほどの本ですが、その中には多くの学びが詰まっています。
『チーズはどこへ消えた?』 の続編である『迷路の外には何がある?』も紹介しています。
また、『チーズはどこへ消えた?』のように、薄くても役に立つ本を7冊まとめて紹介した記事もどうぞ。
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